WWFジャパンは8月13日、同日が「アース・オーバーシュート・デー」であることを発表した。これは、地球が1年間に生産可能な資源を、人々が使い切ったことを意味し、昨年よりも4日早い。アース・オーバーシュート・デーは年々早まっている。(オルタナS編集部=佐藤 理来)

明日からは「貯金分」の資源を消費することになる

明日からは「貯金分」の資源を消費することになる

アース・オーバーシュート・デーは、国際シンクタンク「グローバル・フットプリント・ネットワーク(GFN)」が、自然資源の需要と環境負荷を分野別に算出し、毎年発表している。昨年は8月17日で、2011年は9月27日だった。

ここでの自然資源の需要と環境負荷の関係は、森の木にたとえることができる。アース・オーバーシュート・デーの到来は、1年間に育つ数よりも多く、木を伐採してしまったような状態だ。「貯金」として残っている過去の資源のおかげで、すぐ困ることはない。しかし、消費が生産量を超えているので、続ければいつかはなくなってしまう。

日本での1人あたりの環境負荷は高く、世界平均の1.5倍だ。仮に世界中の人が日本と同じ水準の消費をした場合、2.3個分の地球資源が必要になる。WWFジャパンは、自然エネルギーへの転換や、FSCやMSCなど持続可能なラベルの付いた製品購入など、持続可能な消費活動を推奨している。

GFNは、CO2排出量を30%削減するなどIPCC(国連気候変動に関する政府間パネル)のシナリオに沿って消費を見直せば、2030年には、9月30日にまで遅らせることが可能だと推定している。

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