9月11日、アッシュ・ペー・フランスが企画・運営するファッションや雑貨などの展示会「rooms31(ルームス)」を訪れた。この展示会では、ファッション、ジュエリー、コスメなど約500のブランドが出展し、その規模は国内最大級。バイヤーやマスコミ向けの展示会で、出展ブースではどこも最新の商品が並ぶ。

2013年からは、地球環境に配慮しているブランドを集めた「エシカルエリア」を新設した。初年度は20ブランドほどだったが、年々出展者は増えて、今年は60のブランドが集まった。ファッションだけでなく、オーガニックドリンクや国産材の家具などが展示されており、エシカルなライフスタイルを想像しながら楽しめた。

このエリアを担当したのは、坂口真生さん。日本にはエシカルの認証機関はない。そのため、人それぞれの解釈になってしまう。どのようなテーマでエシカルエリアを企画したのか、2014年に坂口さんに聞いたところ、「言葉自体が広義な意味を持つので、言葉にとらわれすぎると薄くなってしまうことがある」と前置きし、「モノを通して気付きの連鎖を起こすこと」を目的とすると話してくれた。

今年のルームスで筆者が惹かれたのは、食器の「楽膳」シリーズ。この食器を製作しているのは、合同会社楽膳(福島県福島市)。同社は、障がい者支援を行うNPO法人シャロームと提携し、障がい者からのアイデアをもとに、お皿やおわんを作っている。食器は一つひとつが、福島県会津塗り職人の手作り。

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