エシカルファッションを伝えていくときに、エシカルという観念に頼るのではなく、数字が出せればさらに広がるという考えだ。2012年には、エシカルの空気感をどうつくるのかという議論をよくしていたが、時代は変わった。より明確なエシカルが求められだした。

日本には、産官学のそれぞれの分野で、キーパーソンがいる。

たとえば、マーケティング会社デルフィスのデルフィス エシカル・プロジェクトの細田琢さん立教大学経営学部教授の高岡美佳さんらが企業向けのエシカル調査・研究を続けてきて、アカデミックの分野ではお茶の水女子大学附属高等学校教諭の葭内(よしうち)ありささんが、高校生へのエシカル教育を積極的に行っている。今年に入って消費者庁が、フェアトレードやオーガニック認証を受けた商品などを購入する「エシカル消費」の推奨へ取り組みだしている。この取り組みの発起人は、東京大学名誉教授の山本良一さんだ。

日本には、エシカルの空気感をつくってきた大学生や若者の価値観がある。彼・彼女たちとともに、エシカルを推進してきたキーパーソンたちが協力して、これから先の「エシカル」をつくることを期待している。

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