動物保護団体3団体で運営する美しさに犠牲はいらないキャンペーン実行委員会(CFB)はこのほど、ロート製薬に対して、化粧品のための動物実験を廃止するように署名を集めている。同社は「肌ラボ」や「Obaji」、「50の恵」など多数の化粧品ブランドを展開し、2014年度の化粧品メーカー売上高では業界3位に位置している。(オルタナS副編集長=池田 真隆)

残虐な実験により作られた化粧品よりも、エシカルな化粧品を選ぶ消費者が増えている

残虐な実験により作られた化粧品よりも、エシカルな化粧品を選ぶ消費者が増えている

CFBは2015年9月、ロート製薬に、化粧品の動物実験の方針について協議を申し入れたが、同社は協議を拒絶した。その後、CFBは化粧品・医薬部外品の動物実験に関する質問状を送ったが、同社は「動物実験が必要な薬事申請を継続する」との意向を明らかにした。

動物実験が必要な薬事申請とは、新規原料開発を指す。日本では、全ての化粧品に動物実験が義務づけられているわけではない。だが、新しく開発したタール色素、紫外線防止剤、防腐剤を配合するときや、配合量を規制されている成分の量より増やしたいときには、動物実験を行わなければいけない決まりとなっている。

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