4月2日は、自閉症についての理解を広めるため、国連で定められた「世界自閉症啓発デー」です。グローバル企業として世界でビジネスを展開しているAIGは、社員やビジネスパートナーからもたらされる多様な視点を大切にしています。その一環として、AIGジャパングループ(AIGジャパン・ホールディングス株式会社、AIU損害保険株式会社、富士火災海上保険株式会社、アメリカンホーム医療・損害保険株式会社、AIG富士生命保険株式会社など)は、2013年から社内外での自閉症や発達障がいの啓発活動に取り組みはじめ、今年で4年目となります。社員が青いものを身に付けて出社する取り組みや、全国の啓発イベントへのボランティア参加などを通じて、年々、自閉症や発達障がいへの理解を深めています。(辻 陽一郎)

4月2日は、街中が「青」に染まる

4月2日は、街中が「青」に染まる

4月2日に合わせて青いものを身につけて出社

ボランティアでキャンドルを配布する社員











世界自閉症啓発デー(4月2日)に合わせて全国各地で行われる東京タワーなどのランドマークを青くライトアップする「ライト・イット・アップ・ブルー Japan」(主催:NPO法人あっとオーティズム)にも、オフィスビルのライトアップなどを通じ、2014年から協力しています。

■AIGジャパンの昨年の活動

活動3年目となった昨年の「世界自閉症啓発デー」では、有志の社員が東京、大阪、沖縄、札幌など全国6拠点で青くライトアップされたモニュメントの近くで、ブルーのキャンドルや啓発冊子を配布するボランティアを行いました。また、社員が「世界自閉症啓発デー」に青いものを身につけて出社する取り組みには、全国110以上の拠点から、社員約1,400人が参加しました。

■知っておきたい、自閉症・発達障がいの基礎知識

AIU損害保険株式会社の山岡修 常勤監査役は、日本発達障がいネットワークの元代表であり、現在はAIGジャパンのダイバーシティカウンシルという組織の障がい者雇用促進ワーキンググループのリーダーを務めています。

AIU損害保険の山岡常勤監査役

AIU損害保険の山岡常勤監査役

山岡監査役に、自閉症・発達障がいについて聞きました。

「自閉症(アスペルガー症候群を含む広汎性発達障がい)とは、コミュニケーションをとることや対人関係を築くことに困難を持つ障がいのことです。たとえば、目線を合わせようとしなかったり、場面に合った言葉を選ぶことができなかったり、ひとつの物事に極端なこだわりを見せたりする特徴があります。

自閉症に加え、学習障がい(LD)や注意欠陥多動性障がい(AD/HD)などの発達障がいの可能性のある子どもが、小中学校の通常学級で16人に1人程度在籍しているという調査結果もあります(2012年文部科学省調査)」

■私たち一人ひとりができる配慮とは?

このように、非常に身近な存在である自閉症を持つ人に対して、私たちはその特徴を理解し、一人ひとりの個性に合わせて配慮することが大切です。

たとえば、次のようなことを行うことができるでしょう。

・できたことを褒める/できないことを叱らない
・安心できる環境を整える
・視覚的な情報を提示して説明する
・善悪やルールをはっきりと教える
・説明や指示は短い文で、順を追って具体的に
・発達障がいの人(子ども)を温かく見守る

(政府広報オンラインより一部引用)

■AIGジャパンの今年の取り組みは?

AIGグループのオフィスが入るタワートリプルワン(富山)

AIGグループのオフィスが入るタワートリプルワン(富山)

AIGでは全国各地にあるコールセンターや事務センターなどの大規模拠点でも積極的に自閉症啓発に取り組んできました。富山では3年連続でオフィスビルをライトアップし、沖縄では昨年に引き続き観覧車などのライトアップやイベントを地域の団体などと連携して実施します。今年はさらに、大阪にある富士火災本社ビルをライトアップすることを決定した他、長崎でも地域の団体と共同でイベントを運営する予定です。

また、今年は初めての取り組みとして、契約社員や派遣社員を含む全社員約1万5千人に、AIGジャパンが身近な例も入れて独自に作成した啓発チラシ(PDF)を配布して、理解を促進します。また、自閉症の当事者が描いたイラストを元にしたデザインの缶バッジを制作し、全国各地のイベントに参加する社員ボランティアや社内セミナーの参加者に配布します。

長崎で配布する缶バッジ、絵は自閉症の当事者が描いた

長崎で配布する缶バッジ、絵は自閉症の当事者が描いた

AIGジャパン・ホールディングス株式会社 広報部CSRマネージャーの只友さん

AIGジャパン・ホールディングス株式会社 広報部CSRマネージャーの只友さん

AIGジャパン・ホールディングス株式会社 広報部CSRマネージャーの只友真理さんは、「青いものを身に付けて出社するという取り組みに、最初はなんとなく参加していた社員が多かったと思いますが、活動も4年目になり、社員の自閉症に対する関心が高まってきました。AIGジャパンで働く障がいのある社員が、周囲の理解を得て戦力化する事例も出てきました」と、取り組みの成果を話しました。「私たちにできることは、まず知ること、そして支援の気持ちを示すこと。そして、チラシを読んだり、ボランティアに参加したりすることです」。

AIGジャパンは、社内外での様々な取り組みを継続的に実施することで、多様性のある社会の実現に寄与しています。

[showwhatsnew]