清貧の思想が支持され、「世界一貧しい大統領」として知られるホセ・ムヒカ元ウルグアイ大統領が4月5日、初来日した。半年前、ムヒカ氏は、アポイントなしで私邸を訪ねた日本人フリーライターからの独占インタビューに応じていた。ムヒカ氏は日本に対して、「私にとって身近な国」とし、市民たちで政府を動かしていくためのアドバイスを送った。(オルタナS副編集長=池田 真隆)

質問に答えるムヒカ氏 撮影:平井有太

質問に答えるムヒカ氏 撮影:平井有太

ムヒカ氏はインタビューで、中央政府を動かすためには、「しっかりとした政党が必要になる」と話した。「賢い人、確かな情報を持っている人を仲間として持つことが大事。そしてもちろん、自分自身も模範的な行動をしなければならない」。

投資家に対しては、「社会を良くするために、資産を提供してくれる人はほんのわずか」と見る。「資産家へは税収しか方法はない」とした。

アダム・スミスの時代と比べ、現代の経済からは倫理的な思想がなくなったと指摘。「金銭的な利益を増やすことこそが幸せという価値観が蔓延している」と批判した。

インタビューでは、原発事故から5年を迎える福島への思いやウルグアイで大麻を合法化した意図についてもたずねた。最後の質問では、ムヒカ氏にとって贅沢とは何か聞いた。

このインタビュー記事は、みんな電力(東京・世田谷)が運営するウェブサイト「ENECT(エネクト)」で掲載されている。ムヒカ氏へ取材したフリーライターは平井有太さん。今回、ムヒカ氏は福島へは訪れないが、花農家であるため、福島の桜を見ることに意欲を見せていたという。

ムヒカ氏のインタビュー記事はこちら

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