日本財団は4月8日、バリアフリー地図アプリ「Bmaps(ビーマップ)」の発表会を行った。同アプリは、障がい者や高齢者、ベビーカー利用者向けに外出時の施設情報を共有するサービス。施設の段差の数や通路の広さ、優先駐車場の有無などバリアフリー情報をスマートフォンで把握することができる。(オルタナS副編集長=池田 真隆)
同日、日本財団(東京・港)で記者発表会が行われ、ビーマップを開発した垣内俊哉・ミライロ社長と大野修一・日本財団常務理事が登壇した。
同アプリは登録ユーザーによって、地図上に情報を共有していく。その施設のバリアフリー対応度を、利用者によって5段階で評価する機能もある。外出時などに、スマートフォンから「使いやすい」施設を見つけやすくなる。
すでに16000ほどの情報が入っており、「2020年までに100万件の情報を集めることを目指す」(大野氏)。多国語化も視野に入れているという。
発表会では、ゲストとしてマツコ・デラックスさんが登場し、実際に車椅子の乗り、10センチの段差を乗り越える体験を行った。マツコさんは「車椅子に乗ると、段差が山のように見える」と話した。
垣内氏は「学校・企業・自治体と連携して情報を集めて、グローバルに使えるアプリにしたい」と力を込めた。
■全国の学校にパラ選手
日本財団パラリンピックサポートセンターは、子どもたちへパラスポーツの楽しさを伝える「あすチャレ!スクール」を行う。この事業では、全国の小中高の生徒を対象にし、パラスポーツの体験を通して、障がい者への理解を啓発していく。
今年度は、車椅子バスケットボールの体験に取り組む。大型バンに車椅子バスケットボール用車椅子10台を載せて、全国を巡回する。同事業のプロジェクトディレクターには、車椅子バスケットボール選手の根木慎志さんが就任し、今年度中に、100校を周ることを目指す。
来年度以降は、2020年までには1000校で実施することが目標。地域の障がい者や他機関と連携して、2020年以降も地域に根付いた体験会を続けていく。
笹川陽平・日本財団会長/日本財団パラリンピックサポートセンター特別顧問は、「2020年をインクルーシブな社会を実現する契機として位置付けている」と意気込みを語った。
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