日本財団CANPANプロジェクトとオルタナSは第2回NPO大学を開き、ゲスト講師にNPO法人ReBit代表理事の薬師実芳さんを招いた。講義のテーマは「LGBTから考えるダイバーシティ&インクルージョン」。薬師さんが LGBT当事者としての経験や、LGBTの課題や解決策、さらには5.9兆円とされるLGBTマーケットの持つ可能性について語った。
世界各国の企業が LGBT市場を対象としたマーケティングを取り入れ始めている。例えば、アメリカン航空では、LGBTマーケティングチームを設立。その後5年間で、LGBTからの売り上げが2000万ドルから1億9350万ドルに増加した。
日本では、国内のLGBT市場の規模は約5.9兆円と言われている。これはアルコール市場とほぼ同規模。国内のLGBTの人口比率は約7.6%、約13人に1人はLGBTである。
しかし、日本では他の先進国と比べ、LGBTへの理解が進んでいなく、このマーケットを生かしきれていない。まずは、LGBTを含めてダイバーシティを理解することが必要だ。
薬師さんはLGBTを理解するための解決策としてこう説明した。「カテゴライズされた違いが多様性ということではなく、一人ひとりの考え方や価値観が違うことを理解してほしい」。
「LGBTを切り口に、みんなが違うことそして、見えない違いに気づくことで、誰もがありのままで過ごせる社会を考えるきっかけにしてほしい」と力を込めた。
執筆者:岡野俊甫(早稲田大学人間科学部2年)
はじめまして、早稲田大学人間科学部2年の岡野俊甫です。生まれは東京ですが、幼稚園から大学までずっと埼玉育ちです。大学では学園祭実行委員会に所属しています。学習環境デザインに興味をもっており、最近はワークショップの勉強に力を入れています。NPO大学を自分の考え方を捉え直したりするきっかけにしたいと考えています。よろしくお願いします。