「政治は学ぶだけではなく、関わってほしい」――。NPO法人Youth Create代表の原田謙介さんは、そう私たちに訴えかける。昨年、実に70年ぶりの選挙権年齢を変更する改正法が成立し、選挙権年齢が18歳に引き下げられた。今後ますます国政への反映が期待される若者の意見。
その裏で選挙での投票率の低下など、若者の政治離れが強調される。内閣府公表の世界青年意識調査によれば、「社会をよりよくするため、社会問題に関与したい」と44.3%の若者が感じている一方、「私個人の力では政府の決定に影響を与えられない」と感じている若者が61.2%いるようだ。
政策決定過程への参加により「社会現象が変えられるかもしれない」と感じている若者は全体のわずか30%程度、逆に「変えられない」と感じている若者は50%と、政治に対する無力感や諦めのようなものを感じられる。
「選挙に行きましょう」。選挙前耳が痛くなるほどに耳にするこの言葉だが、選挙に行くことがゴールではない、そう原田さんは強調する。政治とは何のためのものか、誰のためのものか。そして、選挙に行くのは何のためか。
私たち、そしてその先の世代の暮らしを、昨日より今日、今日より明日、とより住みやすいものにしていくためではないだろうか。民主主義、国民主権の国家日本で、この国の未来を「選ぶ」のは私たち国民。選挙に行くことがゴールではない、しかしその一方で投じる一票が私たちから政治家に届けられる、貴重な「声」でもある。私たちにはこの国の未来を「選ぶ」権利と責任があるのだ。
執筆者:稲葉未希(駒澤大学グローバル・メディア・スタディーズ学部4年)
東京の下町出身、稲葉未希です。現在は駒澤大学4年、学際的な学部のカリキュラムの中で主に国際関係学を勉強しています。先月までNPOのファンドレイジングに携わっていたこともあり、不特定多数の相手に“伝える”ことに興味をもっています。学生最後の一年ということもあり、NPO大学参加を通しさらに関心分野を広げるとともに、今後の自分の未来・世界との関わり方など楽しんで学ばせていただきたいです。宜しくお願い致します!