NPO大学では、毎月若手NPOの代表をゲストに招き、活動内容についてお話してもらっています。話を聞いた受講生は、各自が「おもしろい!」と思った内容を600文字ほどで記事化します。今回は、ゲストにエシカル協会代表の末吉里花さんを招き、「エシカルの新潮流」と題して講義してもらった内容を、葛原 南美さんの視点で振り返ります。

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一般社団法人エシカル協会(東京・品川)代表理事の末吉里花さんは、「好きなことで世界を変える」ことを体現している一人だ。エシカル関連のイベントには引っ張りだこの彼女だが、エシカルを意識し始めたのは、ミステリーハンターとしてタンザニアのキリマンジャロに登頂した2004年のこと。それまでは自分さえ良ければいいと考えて生きていた末吉さんが、エシカルな暮らしをするようになった理由とは。(葛原 南美)

2004年、末吉さんはTBS系「世界ふしぎ発見!」のミステリーハンターとして活躍していた。ある収録で、末吉さんは地球温暖化によって山頂の氷河がどのくらい融けているのか調べるためにキリマンジャロに登頂した。

末吉さんが心を動かされたのは、キリマンジャロの中腹地点で。そこにあった小学校では、現地の子どもたちが植樹した。子どもたちは、「融けて縮小している氷河がまた大きくなり美しい自然が元に戻りますように」と、祈りながら一本一本植えていたという。

しかし、懸命に植樹している子どもたちの願いとは裏腹に深刻化する温暖化。そんな現実を日本にも伝えたいと決意した。

とはいえ、こんなに大きくて深刻な環境問題にどこから取り組めばよいのか迷走していた。転機は、フェアトレードファッションブランドPeople Tree(ピープルツリー、東京・世田谷)の代表サフィアミニーさんとの出会い。

サフィアさんと知り合い、フェアトレードという概念を学んだ。そして同時に、ファッションが好きだった末吉さんは、「好きなことで世界を変える」という可能性を知ったのだ。

とてつもなく大きな問題であっても必ず自分なりの解決策の切り口が何かあるはずだ。末吉さんにとって、それはファッションであった。私たちそれぞれが、その切り口を見つけ取り組むことができたら世界はもっと良くなるであろう。

執筆者:葛原南美(栃木県宇都宮大学3年)
栃木県宇都宮大学3年の葛原南美(くずはらみなみ)です。出身は青森県で、大学では社会学を専攻しています。インドの女性と子どもを支援するサークルに所属していて、宇都宮市をフェアトレードタウンにするための活動にも携わっています。将来ジャーナリストになるべく人を惹きつける文章を書く力を養いたいです‼好きなものはお酒とカラオケ‼どうぞよろしくお願いします‼

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