警察官による黒人射殺事件に端を発したロンドンで起きている暴動。商店は荒らされ、車は炎に包まれ、連日報道される内容はあまりにも衝撃的だ。

しかし、そうした中で今ロンドンでは地元の市民による清掃活動が注目を浴びている。


暴徒が去った数時間後の市内に彼らは現れた。手にはナイフや鉄パイプの代わりにモップやデッキブラシを持ち天に高々と持ち上げてみせる。ツイッター上での呼びかけ(#riotwombles)に応え参加した総勢500人のボランティアたちだ。暴徒たちが汚した街を自分たちの手で綺麗にしたい、との思いで彼らは集まった。

市内で小さなスポーツショップを営む50歳の男性は月曜の夜の略奪で5万ポンド(約625万円)の被害を受け、窓ガラスは砕け散り店内も荒らされた。しかし翌日の朝突然彼らはやってきて男性に手を差し伸べた。そして30分もしないうちにガラスの破片などは綺麗に片付いたのだ。

男性はいう。「素晴らしいよ!本当に。今僕は興奮している。まだ彼らのような人がいたんだから」。

ツイッターで集まった200人の暴徒が荒らした街は、同様にツイッターで繋がった500人の清掃隊によってあっという間に片付けられた。ロンドンの暴動はまだ出口が見えないが、来年のオリンピックでは彼らが私たちを気持ちよく受け入れてくれることだろう。(オルタナS特派員 大下ショヘル)

■参照URL:Mail Online
http://www.dailymail.co.uk/news/article-2024035/UK-riots-2011-500-Londoners-offer-help-clean-rioters-mess.html