グリーンカーテンにはほど遠いが、ゴーヤはぐんぐんと育っている。
鉢を分け、ネットを設置するなど、様々な工夫をこらした。
ゴーヤよりもフウセンカズラの勢いが強い。すでに2メートルを超えている。

先日水をあげながら成長を確かめていた時に、ひときわ太い茎があった。
毎日世話をしていれば子どもも応えてくれる、と嬉しくなった。ゴーヤでもこんなに茎が太くなるのか、と感心しながら茎を撫でると、心なしか変な感触がした。

「むにゅ・・・」

思わず叫んだ。ベランダで一人、悲鳴を上げた。

「なんかいるーーー!!」

例にもれず、茎だと思って触ったのは芋虫。
茎だと見間違うほどに緑色だったので気付かなかった。体長5センチメートルほどあり、かなり大きい。
そういえば近頃、ゴーヤの葉が減っているなぁと不思議に思っていたのだった。
マンションの7階でも蝶や蛾は卵を産みにやってくるのだ。

芋虫の成長を見守りたい気持ちもあったが、ゴーヤの全滅は勘弁なので、致し方なく彼を別の場所に移動することにした。
しかし、これが取れない。
頑丈にしがみ付いており、一方を引きはがすともう一方の足が離れない。
苦戦した後、なんとか芋虫を捕獲し、さてどうしようと思案したのも束の間。
ゴーヤの葉の上にちょこんと載った芋虫が暴れて落下し、なんと7階のマンションから真っ逆さまにダイビングした。
彼に罪はない。だけど、ごめんよ。

一騒動終わった後で、先ほどの芋虫がどんな蝶になるのか気になり、ググってみた。
「芋虫 写真」と検索すると、出てくる出てくる。食事前に見ない方が良い画像がこれでもかと出てくる。
虫は嫌いではないものの、芋虫の写真ばかり見るのはさすがに気持ちが悪い。

結局、かの正体は「ヨモギエダシャク」という名前のようであった。
興味がある方は検索してみてはどうだろうか。
太い茎には気を付けよう、と決意した1日であった。