特別非営利活動法人ReBit(リビット、東京・新宿)は10月21日、性的マイノリティーの就活生や学生、社会人を対象としたワークイベントを開く。当日は、グーグルや日本アイ・ビー・エム、ギャップジャパンなどLGBT・ダイバーシティ施策に積極的に取り組む企業約20社がブースを出展する。既に企業で働くLGBTの社会人と相談できるブースもあり、ロールモデルを見つけるきっかけをつくる。(オルタナS編集長=池田 真隆)

初開催となった昨年は企業・学生合わせて530人が集まった

同イベントの名称は、「RAINBOW CROSSING TOKYO 2017」。昨年に引き続き2回目の開催となる。今年は500人のLGBTの就活生や学生、社会人の集客を見込んでおり、規模は日本最大となる。

厚生労働省によると2017年3月卒の就活生は約43万人。LGBT(同性愛者や性同一性障害者などの性的マイノリティー)の割合は国内人口の7.6%といわれており、LGBTの新卒就活生は3万人以上と想定できる。

■7割が求職時に困難

LGBTで働く社会人のロールモデルが可視化されていないことや職場や就労支援機関の理解が可視化されていないことなどが原因で、求職時に困難を抱える人は少なくない。特定非営利活動法人虹色ダイバーシティと国際基督教大学ジェンダー研究センターが2016年に発表した調査では、 トランスジェンダーの約70%、同性愛者や両性愛者の約44%が求職時にセクシュアリティ(性の在り方)に関して困難を感じていることが分かった。

調査では、「履歴書など、男女欄のどちらに丸をつけていいか分からず、就活のスタート地点にすら立てない」、「カミングアウトすることが不安」、「就職面接でカミングアウトしたら帰れと言われた」などの声があった。

主催するリビットの藥師実芳(やくし・みか、27)代表理事は、「私自身トランスジェンダーであることで、就職活動の際、自分らしく安全に働ける職場についての情報が見つけられなかったり、働くLGBTのロールモデルが見えなかったり、相談できる場所がないことで、とても不安だった」と明かす。

学生・就活生・求職者、企業、そして就労支援者の三者が交流し合うことで、LGBTにとっても納得感のある職業選択や企業の受け入れ態勢強化につなげ、セクシュアリティに関わらず就業・職業選択ができる社会の実現を願っていますと言う。

【RAINBOW CROSSING TOKYO 2017】
日時:2016 年 10 月 21 日(土)
場所:ベルサール飯田橋ファースト(東京都文京区)
主催:特別非営利活動法人 ReBit(りびっと)
参加費:無料(※要申し込み)
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