阪神・淡路大震災から23年目を迎える神戸で、1月16日から26日まで、安心・安全な住まいについての展示会「すまいとくらしの安全・安心 未来展」が開催される。地震などの自然災害などに備えた建築技術や知識、制度、耐震リノベーションの実例を紹介し、住まいの耐震化に関心を持ってもらうのが狙いだ。(オルタナS関西支局特派員=立藤 慶子)
展示会会場は、神戸市役所1号館2階市民ギャラリー。行政、研究機関、民間企業など11団体が参画し、安全な住まいをテーマに出展する。
展示内容は、世界最大の耐震実験施設、E-ディフェンス(兵庫耐震工学研究センター)が実施した木造・免震・大型建物の振動破壊実験映像や、耐震改修現場の様子を収録したオープンハウス疑似体験動画のほか、中古リノベーションの実例写真、工法の違いによる耐震性能を比べられる電動式耐震構造模型装置など、多数。
さらに阪神・淡路大震災の記念日である1月17日には、E-ディフェンスが作成した地震被害のVR(仮想現実)体験システムを、研究員の解説付きで体感できる(VR体験は13歳以上限定、体調不良時は不可)。
別会場となる神戸市役所4号館(危機管理センター)1階本部員会議室では、各専門家による連続セミナー・相談会も行う。
1月16日、クリエイティブユニット天満販売促進部によるトークイベントを皮切りに、17日は一級建築士・前田邦江氏による「命を守る一室耐震シェルター」、22日は積水ハウス総合住宅研究所・東田豊彦氏による「もしもに備える住まいと暮らし」、23日は神戸のリノベ会社G-FLAT代表・山野大祐氏による「リノベーションと耐震について」が予定されている(いずれも14時~16時半)。
セミナーの後には、神戸市すまいとまちの安心支援センター「すまいるネット」による住宅耐震化の説明・相談会も実施する。
神戸市では、平成28年度から「耐震で安心 TAIAN PROJECT」と銘打って、昭和56年(1981年)5月31日以前に建築された旧耐震基準住宅の耐震化促進のための普及啓発の取り組みを、事業者や地域住民、クリエイター、研究機関などと協働で実施している。同展示会はその一環で主催される。
詳細は、「耐震で安心 TAIAN PROJECT」fecebookページ