東京大学でエネルギー消費の削減活動を行う学生団体「UTokyo Sustainability」はこのほど、同大学の学生を対象にしたSDGs(持続可能な開発目標)の意識調査を行った。120人が回答し、SDGsの認知度は58%に及んだ。知ったきっかけは、約7割が「授業」と答えた。(オルタナS編集長=池田 真隆)
SDGsとは国連が2015年9月に採択したもので、2030年までに国際社会全体で解決すべき17の目標を掲げたイニシアチブ。国連に加盟している193カ国が社会的課題を解決するための共通言語として認識している。
この調査は東大生のサステナビリティへの意識を測り、学内で浸透させていくヒントをつかむために実施した。期間は2017年12月11日から2018年1月21日。学部生、修士課程学生、博士課程学生の120人が回答した。
「聞いたことがあり、よく知っている」と答えたのは49%で、「聞いたことはあるが、意味は知らない」は9%だった。SDGsを認知した経緯については、「授業」(67%)が最も高く、次いで、「知人」(33%)、「新聞」(29%)だった。
15以上の学部生に聞いたが、農学部と工学部は認知度が高かったが、教養学部や理学部、文学部は低かった。多くの人が授業をきっかけに知っていたため、全学的にサステナビリティを理解することが課題として浮き彫りになった。
関心のある目標と重要だと認識する目標についても聞いた。「持続可能な都市」(目標11)や「持続可能な生産と消費」(目標12)は関心が高く、重要だと認識している目標は「貧困」(目標1)や「飢餓」(目標2)となった。
将来、達成に貢献したい目標としては、「持続可能な生産と消費」(目標12)が最も多く、東京大学が達成に貢献すべき目標は「教育」(目標4)と答えた人が最も多かった。