赤ちゃんの成長に合わせて、おさがりを見越して3人分の名前が書けるネームタグをつくったベビー服ブランド「Haruulala(ハルウララ)」が「親切過ぎる」とSNSで話題になっている。実は同ブランドは、創業当初から環境負荷の低減や児童労働の解決にも注力してきた。エシカルな考えを徹底することで、おさがりを推奨し、それがこのネームタグの着想になったという。寄稿してもらった。
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ベビー服の製造を通してバングラデシュの児童労働問題の解決に取り組むSunday Morning Factory(福岡)では、おさがりのことを考えた「ネームタグ」を自社ブランドHaruulala(ハルウララ)のヘアバンド以外の全ての商品に取り入れている。(寄稿=日野 美久・ボーダレス・ジャパン)
赤ちゃんの成長は早く、あっという間にサイズが合わなくなってしまう。そこでママの間で重宝されるのが、下の子や親戚、友人の子どもに服を譲る、いわゆる「おさがり」だ。
しかし一度油性ペンで名前を書いてしまうと消すことができないため、いかにもおさがりということがみえたり、名前が見にくかったりする。
そんな不便を解消するのがHaruulalaの「おさがりネームタグ」。最初から3人の名前が書けるよう工夫が施されているため、下の枠に名前を記入し、おさがりとして譲る際にその部分をカットすることで、譲り受けた側もまた新しい気持ちで利用することができる。Haruulalaは環境負荷を少しでも少なくするため、創業当初からおさがりを推奨してきた。
そんなHaruulalaの工夫が、最近になって保育園の入園準備をするママたちの間で話題になっている。「なんて素晴らしいアイデア」「長く使おうって思える」「全ての子ども服に広がって欲しい」などと話題になり、Twitterでは4月10日の時点で約1万件のいいねが5,188件のリツィートを集めるなど大きな反響を呼んだ。
■赤ちゃんと赤ちゃんの未来のために
工夫はネームタグだけではない。肌が敏感な赤ちゃんにも安心して着せてもらえるよう、国際認証基準のオーガニックコットンを使用。肌に当たる部分の生地と生地の結合部分を最後にもう一度倒して縫製するなど、服作りに手間をかけている。
また赤ちゃんの未来を考えて環境負荷を最低限にするため、ネームタグ以外にも郵送する際の梱包も最小限にするなど環境への配慮も積極的に行っている。
■バングラデシュの子どもたちにもつながる仕組み
2017年8月にオーガニックコットンのベビー服ブランドとしてスタートしたHaruulalaは、バングラデシュにある自社工場で製造され、子どもをもつ現地の人々に安定した雇用を提供することで、子どもの児童労働問題の解決につなげている。創業当初は8名だった工場も、2年で60名を雇用できるようになった。
創業者である中村将人社長は、「バングラデシュの児童労働問題の解決だけでなく、赤ちゃんと赤ちゃんの未来のために、最小限の環境負荷で、最高品質のお洋服を創ろうと始めたブランドです。これからも工夫を重ね、世界中の子どもたちの未来を考えたベビー服を発信し続けていきます」と話した。
問い合わせ先:
Sunday Morning Factory株式会社
住所:福岡県福岡市東区多の津4-14-1
TEL:092-292-0677 E-mail:ushifusa@borderless-japan.com
URL:https://haruulala.life/
担当:牛房 義貴