「アルバイト収入を失い、帰省することもできずワンルームでひとり自粛生活を強いられている」――。新型コロナウイルスの蔓延で苦境に立たされる学生に対し、政府に補償と支援を求めるインターネット署名がこのほど4000筆を超えた。早稲田大学3年の髙橋ゆいさんが、オンライン署名サイト「Change.org(チェンジ・ドット・オーグ)」で4月13日に始めた。学生の精神的苦痛への継続的な支援の必要を訴えている。(堀 理雄)

高橋さんが始めたキャンペーンに4千人以上が署名した

政府の緊急事態宣言により飲食業をはじめ休業が広がりアルバイト収入を失う一方、感染拡大防止のために帰省することもできず、多くの学生が厳しい状況に立たされていると髙橋さんは指摘する。

髙橋さん自身、地元である北海道を離れ早稲田大学に通う学生であり、周囲で苦しむ学生の声を受けて活動を始めたという。

「6畳以下のワンルームでひとり自粛生活を強いられている人も多くいます。そのような学生は、感染拡大や周りの批判を恐れて帰省をせず、買い物などの不可欠な外出を除き、毎日を狭い部屋で過ごします。そのような状況下で、精神的苦痛を感じる学生が少なくありません」(署名サイトから)

署名は①生活に困窮する学生への補償、②帰省できない学生の精神面への配慮――の2点を求める内容。感染拡大防止の重要性を踏まえた上で、学生が帰省しなくてもよい環境づくりや、帰省せざるを得ない学生のために、感染リスクを抑えた帰省方法や推奨期間の設定などの検討の必要性を訴えている。

署名は近日中にまとめ、厚生労働省、文部科学省、内閣府などに提出予定だ。

高橋さんが始めた「COVID-19で苦しむ学生への補償(支援)を求める運動」

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