『海外の子どもたちから見た震災 学生の目から見た海外』という勉強会が22日、札幌市内にあるエルプラザで行われた。話し手は、北海道大学に在学する、藤田愛夏さん(22)と漆原美穂香さん(22)だ。

話し手の藤田さん(右)と漆原さん(左)


彼女たちは、東日本大震災発生後から石巻市、気仙沼市、釜石市を訪れ、がれき撤去などのボランティアを行った。その経験を通じて、藤田さんはパレスチナへ、漆原さんはケニアへと周囲の反対を押し切ってそれぞれの想いを抱き旅立った。

それぞれ現地に1か月を超える長期で滞在し、藤田さんは難民キャンプ内で、漆原さんはスラムにある学校で子供たちに向けて震災のワークショップを行った。

今回の学習会は帰国後に、自分たちが海外で伝えた自分たちの想いと、海外の子たちと共に過ごして得た体験の報告会も兼ねていた。

「種類はまた違うが、困難の中から立ち上がる大切さを伝えたかった」という藤田さんの言葉は印象深い。
また、「震災時には実はたくさんの支援をしていただいたケニアの人々にお礼を伝えたかった」と漆原さんは語った。

それぞれ、深い悲しみを体験した私たち日本人だが、その体験が多くの弱い立場にある世界中の人々に寄り添える可能性にもなっているのだと、彼女らの言葉の端々から力強く訴えかけられた。(オルタナS北海道支局=中尾岳陽)