1万人の観衆、60社を前に夢をプレゼンする「みんなの夢AWARD4」が2月13日、日本武道館で開催された。451人ものエントリーから選ばれたファイナリスト7人がプレゼンを行った結果、グランプリにあたる「夢アワード」には、早稲田大学創造理工学部に在籍するロボットコミュニケーターの吉藤健太郎さんが選ばれた。(オルタナ副編集長=吉田広子)

みんなの夢を応援する「みんなの夢AWARD4」は2010年に開始し、今年で4回目を迎えた。審査員と一般の投票によって選ばれた「夢アワード」受賞者には、最大2000万円の支援金のほか、協賛企業各社からの副賞が与えられる。このほか、すべてのファイナリストは、共感を得た協賛企業からの支援も受けられる。

今回グランプリを受賞した吉藤さんは、自分の分身として使えるロボット「OriHime(オリヒメ)」を開発した。家や病院のベッドにいても、パソコンや携帯電話で操作することで、モニターを通してオリヒメが見る景色やそばにいる人と会話したりすることができる。

吉藤さんは、幼いころから体が弱く、小学校5年生から中学2年生までの3年半、学校にほとんど通うことができなかった。工業高校に進学し、モノづくりに目覚め、人のために何か作りたいと思うようになった。モノづくりを行うことで元気になり、体も強くなってきたという。

吉藤さんは、「孤独というストレスをなくすことが『使命』。二度とあのころの思いはしたくない。人生をかけて使命を果たしたい」と語った。