社会的事業のトップランナーが事業モデルについて議論し合うカンファレンス「R-SIC2017」が開幕した。同カンファレンスでは17日から19日までの3日間で、「地方創生」や「子どもの貧困」、「資金調達」などをテーマに合計14のセッションやピッチコンテストなどを行う。登壇者は社会的事業を継続させてきたノウハウと苦悩を明かした。(オルタナS副編集長=池田 真隆)

開会の挨拶をするリディラバ代表の安部敏樹氏=2月17日、ベルサール神保町で

このカンファレンスを主催したのは、一般社団法人リディラバ。名称は、Ridilover-Social Issue Conference 2017(リディラバ・ソーシャルイシューカンファレンス)で、通称でR-SIC2017といわれている。

17日から19日までの3日連続で行い、社会的事業を継続していくためのマネジメント方法を社会起業家やNPO代表らが話すセッションや社会的課題の現場を訪れるスタディツアー、ピッチコンテストなどを行う。合計で300人弱の集客を見込む。

17日には、朝9時から18時15分まで10のセッションが開かれた。NPOなどのソーシャルセクターへ転職することは片道切符なのかを論じ合うセッションを皮切りに、「障がい者雇用」や「グローバル教育」、「1次産業」、「地方創生」、「副業」など多様なテーマで議論した。

各セッションでは、観覧者がスマートフォンから登壇者へ質問を送る仕組みを取った。質問はリアルタイムでモニターに映し出される。挙手して質問するスタイルとは違って、多くの問いが出ていた。

2日目の18日は、スタディツアーとワークショップを行う。R-SIC2017を主催するリディラバは社会的課題の現場を訪れるスタディツアーを150種類以上企画してきて、これまでに4000人以上を動員した実績がある。

当日は食品工場で食品廃棄を考えるツアーや動物保護シェルターで動物愛護を考えるツアーなど10種類を実施する。参加者は各ツアーに分かれ、社会課題の背景や解決策を考える。

最終日となる19日は、「資本主義とインパクト投資」や「資金調達」、「分断社会」などをテーマに4セッションを行う。「CSR/CSV」のセッションには、コープこうべ・本木時久執行役員、ヤフー・妹尾正仁 社会貢献推進室室長、ネスレ日本・津田匡保Eコマース本部部長、リバースプロジェクト・伊勢谷友介代表取締役が登壇する。その後、ソーシャルビジネスに取り組む事業者8人のピッチコンテストを実施し、閉会式で表彰する。

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