持続可能な取り組みを行う29の先進的な都市に与えられる「SDGs未来都市」。その一つに岡山県真庭市があります。同市では、「世界への視野と真庭への誇りを持つ若者を育成すること」をミッションに掲げていて、このミッションの達成に向けてリバースプロジェクトは地域団体と連携して、ある事業を企画しました。一体どのような取り組みが行われたのでしょうか、レポートします。(寄稿・武井 朋美)

今回、リバースプロジェクトが企画したのは、真庭市民、外国人、移住者など、食の文化的背景がそれぞれちがう多様な人を集めて、真庭の郷土料理「蒜山おこわ」をアップデートする、チーム対抗型のワークショップイベントです。

*ワーク1:自由に発想してみよう

シズルワードを使ってアイデアを出し合った

シズルワードの種類は60種類にも及ぶ

「さくさく」「ふわとろ」「あつあつ」などのシズルワード60種を記載したオリジナルカードを使い、裏返した状態で2枚とり、その組み合わせでできる新しいおこわのアイデアを出し合いました。「しみうま」と「ぷりぷり」の2枚で、「ぷりぷり」のエビの入ったおこわを「しみうま」なおあげで包んだ、いなり寿司風おこわなどのアイデアがあがりました。

*ワーク2:今と未来の、真庭を考える

「今の真庭の姿」と「未来に望む真庭の姿」を、それぞれシズルワードで言語化。その理由とともにみんなで発表し合いました。今は豊かな自然に恵まれた「フレッシュな」街の印象。未来は「ネバネバ」と、色々な人が混ざり合って印象的な街になってほしい、などの意見が上がりました

そして、みんなが選んだ「未来に望む真庭の姿」のシズルカードを集め、そこから2枚選んで、未来の「蒜山おこわ」のメニューをチームごとに開発しました。「未来に望む真庭の姿」には、「あつあつ」「フルーティー」「クセになる」「ほくほく」などが選ばれました。

キーワードをもとにレシピが完成したら、チームごとに調整に入ります。おこわを炊き上げている時間には、青年海外協力隊でモルディブに赴任し、音楽教育に携わっていた石田一成さんの講演を開催。モルディブの社会課題や食文化についてお話しいただきました。

優勝した「おこわ焼き」

おこわが炊き上がり、管理栄養士が仕上げをし、各チームのおこわが完成。審査員に向けて、各チームがプレゼンテーションをしました。「あつあつ」「とろーり」というキーワードから開発された「おこわ焼き」が、審査により優勝しました。優勝チームには、真庭コントラストホリデイオリジナルの木製しゃもじがトロフィーとして贈呈されました。

審査終了後は、懇親会を開催し、各チームの料理をみんなで味わいました。

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