オルタナはこのほど、別冊「72組織 わがパーパス」を発行しました。省庁・自治体・株式会社・非営利組織(大学や病院を含む)など72組織のトップに、パーパス(存在意義)を執筆していただきました。その一部をご紹介します。
病気を抱える子どもの教育空白を埋める
日本では全ての子どもに「教育を受ける権利」が保証されており、様々な子どもたちが学び舎で友だちや先生と一緒に教育を受けています。「病気の子どもに教育は必要でしょうか?」。この問いに対して、多くの方は「YES」と答えてくださるでしょう。
しかし、慢性疾患や難病の子どもの中には、特に身体などに重い障害はなく、自学自習ができる状態にありながらも、学習や体験に空白(ポケット)のある子がいます。
「体調や病状により学習に時間的制約や活動の制限がある」「感染予防や体力減退により退院しても自宅療養を要する」「病気の再発などにより入退院を繰り返す」「入院している医療機関に教育を受ける場がなかった」といった理由からです。
病気やけがにより長期欠席をしている子どもは全国で5万人以上。小児がんなどの疾患による治療が必要で30日以上の長期入院を強いられている子どもは、全国におよそ6300人。その中で継続的に教育支援を受けている子はたった約1割というのが実態です。
入院している子どもが通う院内学級はありますが、設置は大病院のみ。義務教育の範囲、転校が必要になるなど、病気の子どもたちに対する教育や、同世代と同じ体験や経験のできない空白(ポケット)を埋めるための制度は充分に整っていません。
…続きは「alterna別冊 72組織 わがパーパス」をご覧ください。