有名雑誌などでも度々特集される「島での暮らし」―
日本は6,800余の島嶼(とうしょ=大小様々な島)からなり、本州・北海道・四国・九州・沖縄本島以外の離島で、人が住んでいる島は約300にのぼる。

昨年9月からかごしま・島交流の会が始めた「しまのがっこう」は、島と都会の人々をつなぐ空間作りを目的としたイベントだ。都内各所で企画され、2ヶ月に一回のペースで独自の”授業”が行われる。毎回島の住民が先生となり、地理・歴史・音楽・家庭科といった切り口で、魅力をレクチャーしてくれるということで、リピーターの数も多い。

講師の渡邊さん。島のPRに力を入れていてメディア出演も多数。


9月30日に行われた第6回目の授業では、新潟県の粟島がテーマとなり、役場の観光課に勤める渡邊泰介さんが先生として授業を行った。

”島生まれ島育ち”の渡邊さんは、「人口300余りの島内では、同じ名字の人が多く、役場でも下の名前で呼ばれる」と、島ならではのエピソードも交えながら、天然記念物に指定されているユニークな渡り鳥の繁殖地や年間行事、近年力を入れているエコツアーの紹介を始め、名物「わっぱ煮」の試食や島の公式テーマソングの大合唱など、生徒参加型の授業を行った。

名物「わっぱ煮」の実演調理。焼き魚入りのみそ汁に熱した石を投入。

 
参加者からは「実際行かなくてもじっくり島の魅力を知る事が出来る」、「刺激的なものがあるわけではないけれど、豊かな自然と温かい島の人々に魅了される」と好評で、中には「このイベントに参加して、将来は島でオーガニックカフェをやる事を決めました」(30代男性会社員)という声もあった。

わっぱ煮をつまみ、ぬる燗を飲み、音楽を聞く。


 
11月には池袋で全国の離島が集まるイベント『アイランダー2011』も開催される。資源豊かな『島』への熱い視線はこれから益々高まる予感がする。(オルタナS特派員 中川真弓)


■しまのがっこう/かごしま・島交流の会
http://shimakouryu.seesaa.net/
■新潟県粟島浦村
http://www.vill.awashimaura.lg.jp/kankou/index.html
■ アイランダー2011
http://www.i-lander.com/