火山とサンゴ礁からなるフィジー共和国。ここには「ケレケレ」という相互扶助文化が存在する。

助け合い、分け合いながら生きるフィジーの人たち


フィジーに留学した経験がある寺沼朋香(24)さんは、ホームステイ先でケレケレを体験した。トランクを勝手に開けられて色々な物を使われるばかりか、ある日外出先から戻るとホストファミリー全員が自分の服を着て笑顔で出迎えてくれたと言う。ただし、彼らに悪気はないから、例え怒ってもきょとんとしている。

ケレケレは日本語に訳せば「お願い」というような意味で、お金や物を豊富に持っている人々がそれらを持っていない人々に施すのは当たり前という価値観が前提にある。

この文化はイギリスの植民地化の過程で根付いた習慣という。自分のものはみんなのもの、みんなのものは自分のもの、つまり限りあるものを皆で共有しましょうというシェアの概念なのだ。

もちろん、何も言わずにケレケレされてしまう場合もあるが、こちらから「ケレケレ(お願い)」と言えば、笑顔で差し出してくれるのがフィジー人。自分の富に固執せずに分け合うというヒントをもらえそうだ。(オルタナS特派員=原彩子)

[showwhatsnew]

お知らせ オルタナSでは、社会問題の解決につながる活動を行う若者を応援しています。自薦・他薦は問いませんので、おすすめの若者がいましたらご連絡お待ちしております。記事化(オルタナS/ヤフーニュースほか)に加えて、ご相談の上、可能な範囲で活動の支援をさせていただきます。お問い合わせはこちらから

キーワードから記事を探すときはこちら