5月に渋谷にオープンするco-ba libraryは、作家別でもジャンル別でもなく
「提供者別」で本が並ぶ。自分の本棚を公開し、皆とシェアする新しい形の
図書館だ。

クリエイターのためのコワーキングスペースとして、昨年12月にスタートした
co-ba shibuyaは、WEBデザイナーやITエンジニア、ウェディングプランナー
など様々なジャンルのクリエイターが集い、お互いのアイデアやビジネスを
共有し、新しいプロジェクトを生み出す場所だ。

その上の階にco-ba libraryは誕生する。現在100人程いるco-baメンバーの
本棚がメインに設置されるので、co-baに集う人それぞれの興味や、
専門ジャンルなどが一目でわかる設計である。
例えばIT関連の技術書や、デザイン関連の参考資料、アイデアの源泉となる
文化・思想に関する本など、最新の書籍から往年の名著までが並ぶ予定だ。



co-ba library内はテーマの異なる3つの部屋があり、雑誌から参考書、小説まで
幅広いジャンルが揃う。しかも無線LANが飛んでいるので仕事をしたり、
プロジェクトの会議をしたりすることもできる。
本を借りる場合は提供者に直接申し込むシステムのため、本を介した提供者との
交流も可能になる。

My本棚を持つには、co-ba shibuyaもしくはco-ba library会員になる必要が
ある(月額1万円~)。1日利用の場合は2000円。

2つの施設を運営するツクルバ(東京・渋谷)CCOの中村真広さんは
「元々co-ba内にあった本棚に、メンバーがどんどん本を置いていって、
そのラインナップがここに集う人を象徴しているなと感じていた。
コミュニティの属性をうまく可視化出来ているので、これを皆でシェアしたら
面白いのではないかと思った。」ときっかけを語った。



シェアライブラリーのニーズは思いのほか高く、同社では地方展開の可能性も
考えているそうだ。地域ならではの歴史や名産品の資料が並び、子どもたちと
一緒に、地域の人々が遊んで学べる空間もあり得るのではないかという。

今も昔も勉強や調べ物に欠かせない図書館。公共の図書館では通常は私語厳禁だが、
ここではコミュニケーションを取りながら楽しめる場所になりそうだ。
(オルタナS特派員=中川真弓)

■co-ba shibuya http://co-ba.jp/
■co-ba library http://library.co-ba.jp/