「寄付金」と「義援金」と「支援金」の違いを理解しておくことは復興支援のスピードを左右する。それぞれの概要について説明する。(オルタナS編集長=池田 真隆)

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■「寄付金」とは・・被災者支援活動をする団体(主にNPOや自治体)へのお金。このお金は公共道路や湾岸の復旧支援事業のために使用されることが多い。

■「義援金」とは・・被災者に直接渡されるお金。しかし、平等に渡すために事故からしばらく経ってから配布される。

■「支援金」とは・・被災地で活動を行う団体や機関(NPO・NGO)に対してのお金。

被害を受けた陸前高田市の図書館

東日本大震災では、「義援金」という言葉をよく聞いた方も多いのではないだろうか。日本では、「義援金」の受付窓口の役割を日本赤十字社が担うことが多い。2011年12月までに3000億円以上の義援金が届けられた。

しかし、「義援金」が被災者のもとへ届くまでには時間が掛かる。なぜなら、「義援金」は平等に届けなくてはいけないため、事故被害調査の時間を要する。さらに、今回の東日本大震災では行政自体も被災してしまったために、配分の遅れが目立った。

「東日本大震災で被災者が一番困っている時に義援金は支払われなかった。せめて義援金の1割でいいからNPOに回せばすぐに役立った」と語るのは、NPO市民福祉団体全国協議会の田中尚輝専務理事である。(オルタナ27号「赤十字への安易な寄付でいいのか 長光大慈氏」よりコメント抜粋)

行政に比べて規模は小さいが小回りの効く、NPOはいくつかある。もし、NPOに寄付していたらどうなっていただろうか。寄付する時にどこに支援することが最適なのかを考えることも、復興のスピードを左右する。



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