途上国への顔の見えない援助は要らないのか。ODAのあり方を、開発メディアganas記者の長光大慈氏に寄稿してもらった。




平成24年度行政事業レビューが6月に実施され、外務省は、政府開発援助(ODA)のスキームのひとつ「無償資金協力」を俎上(そじょう)に載せた。判定は「抜本的改善」。今回のレビューでとくに議論の的となったのが、無償資金協力の一種で、“顔の見えない援助”とされる「貧困削減戦略支援(PRS)無償」だった。「PRS無償はいつか切られるかもしれない」と国際協力NGO関係者らが懸念するなか、ODA予算削減の方向性として“顔の見えない援助”はやめてもいいのだろうか。

モンゴルで、一時中断される日本のODA援助の高架橋

■財政支援は“ショバ代”か

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