内容紹介
『20代は捨て。今後の自分にプラスにならないと思ったものは潔く捨てればいい。捨てれば捨てるほど、視界と思考からノイズが取り除かれ、本当にやりたいことが明らかになるからだ。———』
そう話すのは、現在ニュージーランドと日本を往来するノマドライフを送る四角大輔氏(42)。冒頭の文は四角氏の著書「自由であり続けるために 20代で捨てるべき50のこと」(サンクチュアリ出版)のプロローグに記載されている文章です。
著書は、四角氏が自分自身の20代当時を振り返り、今の20代の若者に伝えたい価値観や考え方50個を集めたメッセージ集です。「物とお金」、「ワークスタイル」、「人間関係」、「ライフスタイル」などのテーマで述べられています。
四角氏は、新卒でソニーミュージックに入社し、営業、宣伝を経てプロデューサーとして活躍。絢香、Superfly、CHEMISTRY、平井堅など多数のアーティストを担当し、通算7度のミリオンヒットを達成した実績を持ちます。
しかし、名プロデューサーといわれた四角氏も、「今思えば、ひどい20代だった」と振り返ります。赤面症のため人と話すことが苦手で、「おはようございます」という言葉さえ、どもってしまうこともあったといいます。
さらに、過度なストレスで不眠症や原因不明のじんましんが発症し、顔面麻痺になったこともあったそうです。仕事の成績も上がらず、悩み苦しんだが、「大人は誰だって苦しい。社会人になると自由なんてない。みんな生き抜くために必死なんだ」そう自分に言い聞かせて20代を過ごしていました。
しかし、心の中では「なにかおかしい」とずっと叫んでいたといいます。「上司のいうことに従え」、「周りに合わせろ」という言葉に疑問を抱いていたのです。そして、気づけば、自分に嘘をつきながら仕事をこなすことに嫌気がさし、一刻も早くこの場所から逃げ出したい、そんな気持ちで一杯だったといいます。
そんな状態の四角氏の心の支えになっていたのは、20代前半の頃から描いていた「理想のライフスタイル」でした。それは、ニュージーランドに移住して釣りを極めるために湖のほとりで生活することです。15年間仕事を続け、給料が上がっても、この「理想」のために生活水準は決して上げませんでした。
1台の中古ワンボックスカーに雨漏りするまで13年間乗り続け、敷地内に墓地がある築40年の部屋に住み続けました。弁当を持参して、ランチ代もおさえました。全ては夢のためでした。
ニュージーランドに移住して湖畔に暮らしたいと人に言ったら、苦笑されたり、バカにされることもあったり、そもそも信じてもらえなかったこともありました。しかし、それでも20代のすべてをこの「理想図」のためにかけてきました。人付き合い、出世、プライド、流行、地位など、ほとんどのものを捨て、最後に残ったあるものだけを大切にして生きてきたといいます。
著書は、そんな20代を過した四角氏が自らの若き時代を振り返りながら、綴ったものとなります。「当時の自分に読ませたい一作」とも話します。
おすすめ対象
20代の若者。特に進路や仕事、人間関係で悩んでいる方。20代は体力や勢いがあり、いくらでも吸収しやすい時期です。ただ、同時に誘惑や悩みや葛藤が多い時期でもあります。そんな時期だからこそ、自分らしさを見失うことなく、強くたくましく生きてほしいという願いがメッセージ一つひとつに込められています。
「自由であり続けるために 20代で捨てるべき50のこと」(サンクチュアリ出版)
著者 四角大輔
税込み 1260円
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