「1000万ドルの夜景」として知られる神戸。年間3000万人近い観光客が来ますが、これを2015年度までに3500万人に上げるため、神戸市では様々な取り組みを行なっています。その一つが「夜間の照明規制」。

夜間の照明はそれ自体が綺麗である一方で、あまりに明るすぎると景観の魅力がそぎ落とされてしまいます。あまりに派手なお店のライティングはその地域の雰囲気が失われるだけでなく、遠くから見ても夜景がみえにくくなるそうです。

こうした中で、神戸市は昨年3月に「夜間景観形成実施計画」を発表しました。市内7地区(南京町地区・中突堤周辺地区など)を重点地区にして、街路灯のLED化や鉄道高架下の光の演出などを進めていくそうです。また、そうしたハード面での改善で生まれた新しい魅力をより楽しんでもらうために、夜間ウォーキングコースを作ったり、カフェの営業時間延長やまちかどコンサートの企画を行なう予定。

こうした神戸市の取り組みは「光の質の向上」「引き算のデザイン」に加え、「環境への配慮」をテーマとして軸を置いています。今年度実施の市役所前のフラワーロードでは226基の街路灯をLEDにすることで35%の節電効果が見込まれています。その他にも太陽光や風力など自然エネルギーの活用を目指すなど、神戸市では環境と観光を調和させた新しい街づくりを目指しています。(オルタナS編集部=大下ショヘル)

■神戸市プレスリリース

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