一方、社会起業家として著名なサフィア代表だが、「50%の前払いを保証しながら経営するのは大変」と打ち明ける。ピープル・ツリーの商品は、東南アジアを中心に12カ国で製造されており、生産者団体への発注時に半額を前払いしている。
これは材料の購入や賃金の支払いに充ててもらうためだ。サフィア代表は「私たちは生産者の生活を直接支えている。きちんと賃金を支払い、子どもたちに教育の機会を与えられれば、未来につながっていく」と力を込める。
2012年夏に、サフィア代表と生駒さんはネパールの生産現場を訪問した。生駒さんは、「自分が着ている洋服の生産現場を見る貴重な機会だった。『買う』という行為が、貧しい生産者にどれだけ大きな影響を与えるかを実感し、フェアトレードの大切さを再認識した」と言う。
さらに、「日本も不景気で大変だと言うが、途上国とはレベルが違う。エシカルシフトを進めるには、大企業も動かなければ」と続けた。(オルタナ編集部=吉田広子)
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