今回、「100人男子会」を終えて、私が強く感じたことは、「語り合う重要性」です。「男女共同参画」というテーマを実際に語り合ってみることで、相手の考えを聞きながら、はじめて、自分の考えも明らかになっていきます。
むしろ、相手がいるからこそ、自分のことが分かってくるとも言えるでしょう。また、今回、このワールド・カフェで語り合ったことは、必ずしも、参加者の日常生活をすぐに変化させるものになるとは思いません。
ですが、ふとした瞬間に今回の「気づき」や「学び」を思い出して、日常生活で「男女共同参画」の視点で物事を考えることができることができれば、少しずつは、男女が共に生きやすい社会に向かっていくのではないでしょうか。
そして、もう一つ強く感じたことは、「数字」ばかり見ていては、何も解決されないということです。もちろん、日本の男女の社会的格差を数字でマクロに見てみると、「その差は減らさないといけない」という気分になります。
ですが、ミクロから捉えてみると、「差はあって当然。それぞれが在りたい姿で在れることが大事」というような世界が見えてくるのです。つまり、それぞれがどのように生きていきたいのか。生き方が重要であるということです。
例えば、「議員として活躍したい」という女性がいれば、「女性だから…」という偏見で投票を判断せずに、その人自身を見る必要があるでしょう。また、「自分は主夫として、彼女を支えたい」という男性がいれば、「男性だから…」という偏見で見ずに、「それも一つの選択肢だよね」と寛容できることが、より生きやすい社会につながっていくのではないでしょうか。
ですから、あなたは、どう生きたいのでしょうか。
「男女共同参画」は、そこから始める必要があるのだと、私は思います。そして、その生きたい生き方は、決して一人だけの力では実現し得ないものです。だからこそ、自分の中にある「男性だから…」「女性だから…」という偏見を捨てて、ありのままのその人を見つめる「まなざし」が、より生きやすい社会づくりには大切なのではないでしょうか。(寄稿・古瀬正也)
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