−−クエストエデュケーションプログラムは、同質化が進む現代において、どのようなことを教えているのでしょうか。
宮地:実際の企業に1年間、インターンとして取り組みます。企業から出されるミッションを解決し、そのプロセスの中で、当事者意識を学び、自己認識を深めます。このプログラムの正解は一つではありません。自分でオリジナルな答えを見つけていいのです。
たとえば、いきなりワークショップで「人が生きる原点とは何か」というテーマで考えなければいけなくなったらどうでしょうか。まだ幼い高校生たちには、抽象的過ぎて、なかなか本音で話し合えないはずです。
でも、「あなたは大和ハウスの社員です。人が生きる原点を支える商品を開発してください」と伝えるとハードルが下がります。生徒たちからは、「家族」、「文化」、「コミュニティー」など、キーワードが色々と出てきます。こうして、商品開発のディスカッションを通して、自己認識を深めていきます。
今の若者はコミュニケーションの頻度は大事にしますが、深度を軽視する傾向にあると感じています。電話やメールは頻繁にしますが、一歩踏み込んで、人生観を話し合う機会は多くありません。このプログラムでは、ゲーム感覚で、ロジカルを鍛え、本来持っていた自己の野性感を目覚めさせます。
■成長する生徒に共通する、AKYの法則