しかし私には、国際協力の分野で働きたいという夢があった。その一念で就職したのは、国際NGOのワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)。子どもたちが健やかに成長できるよう、主に貧困地域で水・保健衛生、教育、栄養改善、収入向上などの支援活動を行う団体だ。
働き始めて驚いたのは、「みんな仕事が好き」ということだった。どの組織にも、仕事を「やらされている」人がいるものだが、WVJでは皆が前のめりで仕事をしている。考えてみれば、NPOはまだまだ社会的信用が低いし、給与水準も低い。
皆、この仕事に携わりたくて、覚悟をもって、この世界に飛び込んだのだ。だから、山のような仕事も高いクオリティでこなす。他のNPOで働く友人たちを見ていても、これは共通して言えることだと感じている。