「地元法人との共同オーナー制度」は、7月末に開始する。都道府県に本拠地を置く法人と提携し、同サイトの運営権を与えるものだ。ファーボに掲載するプロジェクトの発掘、掲載可否などの権利を付与し、クラウドファンディング業者になれるものだ。企業、法人なら15万円、NPO法人の場合は10万円の固定費を毎月支払うが、達成した金額の15%を得る。まずは、京都と岡山で開始する予定だ。
そして、9月には「行政との連携」プロジェクトを始動する。県と連携して、クラウドファンディングを運営するのは、日本初の取り組みだ。第一弾として、島根県との連携が決まっている。
「ファーボは、もともと出身者の人に地元を見てもらいたいためにつくった。なので、地方自治体とターゲットが同じなのが強み」と齊藤さんは話す。
「地方の人はPR下手だからという理由で、発信を諦めていることが多い。しかし、それはもったいない。今、地方を知るために一番使用されているサイトは観光業界のサイト。でも、それは出身者にとって知っている情報なので、魅力的ではない。ファーボを見ることで、最新の動きが手に入れば」(齊藤さん)
この先、日本の人口推移は少子高齢化をたどる。齊藤さんは、「これから10数年後、高齢者が多くなり地方に帰らざるを得なくなる時代がくるはず。そのときに、地方に後ろ髪を引かれる思いで、帰りたくはない。いつでも、自然と帰られる場所とマインドを持っておくことが必要になってくる」と予測する。