安価で、好きなときに利用できることもあり、同サービスを利用する受験生からも好評価を受けている。1本20分の講義動画には、5点満点で採点がつけられているが、平均して4点台の後半だ。
松尾さんは、「今の高校生たちは、普段からユーチューブやニコニコ生放送などを利用しており、動画に親和性を持っている。オンライン学習もライフスタイルの一環として受け入れられている実感がある」と分析する。今年5月には、アメリカで開かれた有料動画サービスを表彰する「2013 Brightcove Innovation Award」で最優秀マネタイゼーション戦略賞を受賞した。
今後も、「勉強したい意欲を持つ全ての受験生に対して教育機会を提供したい」と意気込む。「お金がなくて塾に通えないケースだけでなく、地方では、近くに塾がなくて通うのに時間がかかるという課題もありました。そのような受験生の受け皿になりたいです」。
受験生へ松尾さんはエールを送る。「人生の中で、あらゆる科目の勉強ができるのは、大学受験のタイミングだけです。だからこそ、この機会に勉強が好きになってくれたらうれしい。受験サプリではテクニック論や暗記だけでなく、背景やストーリーを説明して、物事の本質を理解してもらえるような講義内容を心掛けています。勉強を面白いと感じて、大学生になってからも、さらに学習の裾野を広げていってください」。
・受験サプリ
2006年(株)リクルート入社。慶應義塾大学商学部卒。インターネットマーケティング局にてリクルートの多様なWEBサービスの新規立ち上げやリニューアル、集客プランニング支援に携わる。高校生向けサービスを作りたいと思い、2009年に進学事業部へ異動。2011年10月に受験サプリを立ち上げ、2012年10月より現職。