NPO大学では、毎月若手NPOの代表をゲストに招き、活動内容についてお話してもらっています。話を聞いた受講生は、各自が「おもしろい!」と思った内容を600文字ほどで記事化します。今回は、ゲストにNPO法人アニマルライツセンター代表の岡田千尋さんを招き、「動物愛護」と題して講義してもらった内容を、小泉 晴香さんの視点で振り返ります。

12月13日に第6回NPO大学が開催され、NPO法人アニマルライツセンター代表理事の岡田千尋さんが講義を行った。日本の毛皮とフォアグラの消費量減少に貢献してきた彼女の講義テーマはずばり、「動物愛護」。私たち人間の豊かな生活を支えている動物たちの悲惨な現状とそこからの転換について語られた。(小泉 晴香・宇都宮大学国際学部3年)

化粧品の動物実験・毛皮・食肉・動物園・パートナー動物(ペット)などで、犠牲になる動物たち。それらの問題に対して、私には何ができるのか。

それは、まず自分自身が変わることだ。今年の夏から友人が肉を食べなくなった。環境や倫理的な問題を考えてのことだという。私も同じような理由からベジタリアンになることを考えた瞬間が過去に何度もあった。

しかし、ベジタリアンメニューが圧倒的に少ない日本の飲食店事情や友人との付き合いなど、様々な理由を付けては一歩踏み出せずにいた。初めて彼女の断肉宣言を聞いた時には、「よくやるな」とただ感心させられた。だが、彼女と時間を過ごすうちに自然とミートフリーの料理やその生き方について考えるようになった。

今どき動物福祉や動物愛護、動物の犠牲について知る機会はいくらでもある。テレビや新聞、書籍、街頭での寄付や演説、SNSなどで誰もが一度はその現状を知るきっかけに巡り合っているはずだ。しかし、そのきっかけを十分に生かす人は少ない。それはどことなくその問題が他人事になってしまっているからだ。私もその一人だった。

しかし身近にそういったことに気を遣っている人がいると、そうは言っていられなくなる。他人事にしていたことが自分のほうへ近付いてくるのだ。他人の一言に耳を傾けない人も友人や家族の一言には耳を傾けるだろう。この問題はスーパーやショッピングセンターで買い物をするとき、今までと少し視点を変えるだけで解決できることだ。

まずは自分が変わること。ベジマンデーに参加してみる。動物実験を行っていないシャンプーを買ってみる。そしてその話をなるべく顔を合わせて話してみる。誰かと食事に行くときに自分は野菜しか食べないと伝えてみる。そうすれば周りの人に、1つ刺激を与えられるだろう。

小泉さん
執筆者:小泉晴香
国際協力に興味を持って現在所属している学部へ入学しましたが、関心が日本における問題へ広がっていきました。今は交換留学という当初の予定を変更し、東京でインターンやボランティアを行なっています。東京の機会の多さを生かして、できる限り多くのことを学びたいと思っています。そのこともあってNPO大学へも参加させていただきました。東京で半年間過ごした後は、4月からアフリカへ数ヶ月間行く予定です。

NPO大学受講生記事一覧
あなたの「かわいい」に愛はありますか(五十嵐 有沙)
ミートフリーマンデーから考える命のつながり(高山 壮)
アニマルウェルフェアとは何か(久保田 紗佑歌)
「愛情はいらない」、動物愛護の第一人者が語る
特集トップページに戻る
[showwhatsnew]