世界自閉症啓発デーである4月2日、世界中の建物が蒼く光る。自閉症の子どもについて、家族や社会全体の理解促進を狙いとする。日本では、世界遺産の五箇山菅沼集落や兵庫大仏能福寺など34都道府県の81カ所が蒼く染まることが決まっている。(オルタナS副編集長=池田真隆)

世界遺産五箇山菅沼集落

兵庫大仏能福寺

この運動を推進するのは、NPO 法人あっとオーティズムだ。米国のオーティズム支援機関や厚生労働省と連携しながら進めた。2010年から動きは起こり、これまでにエンパイアステートビルディング、エジプトピラミッド、オペラハウス、ナイアガラの滝など世界的に有名な施設も協力してきた。2013年は101カ国が参加した。

自閉症の世界人口は1%を超えた。日本では、30人学級の各クラスに1~2人の割合とされている。特別支援教育が始まり6年が経つが、一日の大半を過ごす学校では、困難を抱えている子どもたちがいるという。あっとオーディズムは、「暴言、自傷行為などが起こるが、その症状を『生まれつきの自閉症の特徴』と誤解し、予防や回避できることが放置されていることがほとんど」とし、自閉症児への理解を深めていくことを訴える。