衣料品メーカー「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングは10日、国内店舗で働くパート・アルバイトを3年以内に地域限定の正社員に登用すると発表した。店舗の販売力を高めていくことが狙いだ。現在、事業会社ユニクロの正社員数は約3400人、約16000人いるパート・アルバイトが正社員となると、正社員数は一気に6倍となる。(オルタナS副編集長=池田 真隆)
同社の柳井正会長兼社長は3月、半年に1度開催する「FRコンベンション」で従業員4100人に向けてこの構想を話していた。「一番大きな失敗は、店長を主役にしたこと」とし、店舗のスタッフ一人ひとりを主役にすると話した。夫婦が共働きしないと暮らしていくことができない経済的状況も考慮した上で、パート・アルバイトの正社員化に踏み切った。
これまで店長だけに任せていた「商品管理」や「店舗運営」などについても販売員も含めてスタッフ全員で行うように命じた。店長にしか知らせてしなかった同社の経営情報も知らせるようだ。グローバル化を進めるため、「自分で自分の仕事をつくれる」社員になることを求めた。
■一人ひとりを主役にするには