「私はメロンパンでコンゴを救うことに決めました」――こう話す一人の女子大生がいる。コンゴ民主共和国を支援する国際協力サークルに所属する平井萌さん(専修大学法学部3年)だ。週に3日は食べるほどの大好きなメロンパンでコンゴ支援、一見関連のないことだが、「大好きなもので、何とかしたい課題の解決に挑戦するモデルケースになりたい」と意気込む。(オルタナS副編集長=池田 真隆)

コンゴ支援の展望を語る平井さん

平井さんが目指しているのは、日本在住の外国籍の人を対象としたメロンパンにまつわるイベントを企画することだ。「初めてメロンパンを食べたときの衝撃が忘れられない。まだ海外では知られていないメロンパンの美味しさを伝えたい」と言う。イベントの経費を除いた全額をコンゴ支援に当てる。寄付先は「英治出版みらい基金」。同基金を通してコンゴの医療施設の整備や器具の調達を支援する。

イベント当日には、平井さん手作りのメロンパンを並べ、ワークショップも行う。現在、クラウドファンディングでメロンパン製作費とイベント開催費として20万円を集めている。イベント開催日時は8月9日で、場所は都内の施設を予定している。

イベントを皮切りに、海外でのモニタリングを行い、商品化までを目指す。販売するメロンパンの収益の一部でコンゴ支援にもつながる仕組みを考える。

コンゴでは、スマートフォンのバッテリーを長持ちさせるコルタンなど電化製品の鉱物資源を巡って紛争が続いている。犠牲者は第二次世界大戦以降最も多く600万人にも及ぶ。IT化が進み、豊かになる国もある一方で、犠牲者が生まれる構図に、平井さんは疑問を感じた。

「この支援の方法はうまい仕組みではないかもしれないが、メロンパンにも、コンゴにも強い想いを持っているので、必ず実現させたい」と決意を込める。

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