うつで苦しんでいたり、生きづらさを感じている人をサポートする「支え手」のためのワークショップが行われた。一人で誰かの悩み相談に乗っていても、突如として、「これでいいのかな」と疑問や不安が生まれてくる。ほかの支え手と交流することで、悩む人に向き合う言葉の使い方や声かけのポイントなどを客観視し、受け答えのヒントを学んだ。(オルタナS副編集長=池田 真隆)

支え手同士でアイデアを出し合う

ワークショップを開催したのは、若者のうつ病予防支援を行うNPO法人Light Ring(ライトリング・東京・港)だ。当日は、17人の支え手が集まった。2部構成に分かれており、1部では支え手たちが普段どのようにして悩み相談に乗っているのかを話し、2部では、ワールドカフェを行った。相手にとって本当に役に立つための「言葉がけ」や「行動」を探った。

ワールドカフェのテーマは、こうだ。

「同棲中の社会人カップル。彼氏は仕事が多忙を極めており、深夜まで持ち込むことも。そして彼女は眠れない日々が続き、気分が落ち込み、遅刻や早退が相次ぐ日々。彼女は他人に自分の気持ちを打ち明けることに抵抗感があり、相談ができない。が、唯一彼氏にだけは悩みを打ち明けることができる。もし、あなたが彼氏の立場だったら彼女に対して、・何をやりますか?・何をやりませんか?」

参加者が出した答えは、

【やること】

・毎日、お互いに「今日あったこと」を話す
 彼側が聴くだけじゃなくて、お互いに「話す」側と「聴く」側をやる
→彼女が「支援される側」に終始せず「彼を支えられる側」に立てる可能性を示して自立を促していく

・彼がたまに弱みを見せる
→彼女も本来、彼を支えたい気持ちがあるはず。支えー支えられるの関係を生み出して、
 彼女が「支えられる側」から「支える側」にもなれるように距離感を工夫する

・「第3者を入れる」彼女が、他の友人や家族などと、出かけたり遊んだりするように促す
→彼と彼女の2人だけの関係に閉じると共依存が起きる危険性があるため、要注意

・彼が、彼女との関係を打ち明けて相談できる友人を持つ
→彼自身が、リラックスしたり発散したりする時間を確保することも超重要

・自分にも限界があることを伝える
・働き方を変える
・もし疲れてしまったら話を聴かなくてもいいから、一緒に居る

【やらないこと】

・一人で考えること
・上から目線のお説教
・無視
・聴いてやってる感のある聴き方
・怒る
・「甘えてるだけだ」「病院にいけ」と突き放す
・他人に相談することを強要すること
・休日を彼女のために全て費やす
・(緊急でない時に)仕事中にも構わず電話に出ること
・無理な要求に応えること

参加者のなかには、「悩み相談に乗って悩んでいるのは自分だけじゃない」との感想を寄せた人もいた

ワークショップを終えて、普段支えられることのない支え手たちのなかには、「疲れながら支えていたこと」に気付いた人もいた。大学生のYさんは、結婚を見据えて付き合っている彼氏と同棲している。しかし、彼氏は3回目の留年が決定。大学にもなかなか行けずにいる日々が続いている。「学校の時間だよ」と自分の授業がない日も朝早く起きて彼を起こしている。

Yさんは、「彼をどこまで面倒を見れば良いのか、分からない」「支えたいけど、できれば一人で学校に行ってほしい」という悩みを抱えながら参加した。Yさんは悩みを打ち明けたことで、「ほかの支え手から色々な価値観を聞けて気が楽になった。自分自身が疲れながら支えていたことに気付いた。身体を壊さないように、客観視しながら支える方法もあると学んだ」と話した。


身近な人の悩み相談に乗ることに関心のある20代の方へ。
悩み相談に応える「支え手」という同じ立場で繋がる同世代の仲間だからこそ、分かり合えること相談し合えることがきっとあります。
一度Light Ring Timeに来てみませんか?

【第13回Light Ring Time】
コンセプト:日常生活で活かせる7つの傾聴力を身につけよう!
日時:5/24(土)15:00~17:30
場所:(株)ガイアックス6Fセミナールーム(JR五反田駅から徒歩約6分)
http://www.alight-kikutomo.com/?page_id=273