みなさんは普段自分が使っているバッグがどこで誰によって作られているのかということを気にしたことがありますか?今回ご紹介するのは、日本から遠く離れたグアテマラでものづくりをする女性たちと消費者を繋いだ夢のようなツアーのお話です。(早稲田大学高野ゼミ支局=吉岡遥菜・早稲田大学文化構想学部3年)
iloitooはグアテマラのカララフルな魅力に惹かれた日本人女性2人によるブランドです。お二人は日本にグアテマラの魅力を伝え、グアテマラの手仕事を守りたいという思いで活動されています。
普段は展示会やネット販売など日本での販売をメインに行っているお二人。グアテマラで一生懸命ものづくりに取り組む生産者さんたちにも、日本でiloitooの商品を大切に使っている人がいるということを実感してもらう機会を作れないかと思っていたそう。
そして今回のiloitooグアテマラツアーが実現しました。今回のツアーは、お二人が感じたグアテマラの魅力がいっぱいに詰め込まれたツアーとなりました。参加者は北海道から京都まで、年齢は20代から60代まで、私のような学生やパティシエ、編集者など本当に個性豊かな人々が集まりました。共通点はみんなiloitooが大好きということと、偶然にもみんな女子ということ。約一週間の女子旅が始まりました。
今回のツアーは、生産者さんの工房を見て回るだけでなく、グアテマラのお盆「死者の日」に合わせて開催されました。死者の日には、カラフルなお墓の周りで凧揚げが行われ、たくさんのお花が飾られます。
トドスサントスクチュマタンという、標高3000mの山を越えたところにある村では死者の日に伝統的な馬レースが行われます。実はこのレースに参加している男性たちはみんな泥酔しています。これも伝統なのだとか。それを大人から子供までみんなで見物するのです。
そして、お気づきの通りこの村のひとびとはみんな同じ服を着ています。これはお祭りだからではなく、子供からお年寄りまで同じ服を着るのがこの村の伝統なのです。
このようにグアテマラではその地域ごとに衣装が決まっており、地域によって全く異なる衣装を着ているのです。そんな視点で車窓の景色を眺めるのもグアテマラの楽しみの一つ。
そしてついに、生産者さんとの初対面。アティトラン湖という湖を越えた先にある村に向かいます。街を歩いていると突如現れるのがiloitoo工房。写真でしか見たことのなかった生産者の皆さんが迎えてくれました。実際にどのような流れで作業を行っているのか見せてもらい、中庭で一緒にお昼ごはんを頂きました。お互いにそれぞれの文化のことを質問したり、恋愛について語り合ったりと、国境も年代も超えた笑いの絶えない女子会でした。
iloitooのお二人は、「消費者の皆さんをグアテマラまでお連れするという夢をやっと果たすことができた。」と言い、感極まる一場面も。
今回はiloitooの高崎さんからツアーの感想を頂きました。
「記念すべき第一回目のグアテマラツアー。私たち2人が惹かれてやまないグアテマラという国を日本のみなさんにも楽しんでいただけて本当に嬉しかったです。工房や生産者の家では、参加者のみなさん、グアテマラメンバー、アテンド役の私たちがそれぞれに違った思いを持ってのぞんだと思うのですが、3方とも歓びを感じている様子が伝わってきたので、”お客さんと作り手とそれを繋ぐ私たちみんなが嬉しいブランド”というのが私たちの実現したいことなんだなと改めて感じました。また来年も企画予定なので是非興味のある方は参加していただけたらと思います!」
こんな風に自分が身につけているものや口にしているもの一つ一つのストーリーを知ることが出来たら、作っている人も自分も幸せな気持ちになりますよね。なかなかその場所まではいけないというひとも、まずは一歩立ち止まって物が作られたストーリーを想像してみるだけで普段の生活が違ったものに見えてくるかもしれません。
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