オルタナSは10月19日、武蔵大学江古田キャンパスでソーシャルビジネスを研究する自主ゼミを開いた。このゼミは、武蔵大学社会学部メディア社会学科松本ゼミの協力のもと、毎月1回実施されている。第6回目の開催となったこの日のテーマは、「キャリア論」。自分に合った仕事の見つけ方を学んだ。(武蔵大学松本ゼミ支局=寺田 直輝・武蔵大学社会学部メディア社会学科3年)
講師はソーシャルビジネス業界最大手のボーダレス・ジャパン(東京・新宿)採用担当の石川えりか氏。大学を卒業後、教育分野のITベンチャーに入社。営業、人事の経験を経て、「生き生きと働く人を増やす」ために人事の道を極めることを決意。2015年、ボーダレス・ジャパンに転職し、現在は採用担当として1人でも多くの社会起業家を輩出するため奔走している。
「キャリアをしっかり築くためにはまずは自分自身を知らなければならない」――。石川氏はそう強調した。キャリアの考え方について、自らが転職を決めたきっかけを中心に、説明してくれた。
「社会人として、さまざまなことに興味・関心を持ち、働いていこうとする中で、多くの大人たちが毎日疲れた顔をして働いていることに疑問を抱いた。働くなら生き生きと働くことが出来る仕事がしたいと思った」。自分の心に正直になったときに、そう思い、転職を決めたという。
後半は、一人ひとりが「キャリア」を考えるワークショップを行った。
内容は子どものころから現在に至るまでの将来の夢を書き出していき、その中から共通点を探すもの。自分でも気付いていない、「自己」を知り、「キャリア」について考えることが狙い。
筆者は、将来就きたい職業などを書き出してみたが、その数は数十個に及んだ。一見、どれも職種・業界が異なり、共通点は無いように見えた。
しかし、人とかかわる仕事、サービスを中心として行う仕事など一つのカテゴリーとして見ると共通点が見られ、新たな発見を得た。「自己」を知るヒントは、今までの経験にあり、分析を行うことで自らが描く「キャリア」というものが見えてくるのだと実感した。そして、その過程で、「自分の考え方・職業観」が形成されていくのではないかとも考えた。
学生である筆者が、「キャリア」というものを本格的に積んでいくのは社会に出てからである。就職し、仕事に取り組むプロセスの中で、身に付けていく技術・知識・経験に加えて、自分自身の生き方を磨いていく事こそがキャリアなのではないかと感じた。
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