NPO大学では、毎月若手NPOの代表をゲストに招き、活動内容についてお話してもらっています。話を聞いた受講生は、各自が「おもしろい!」と思った内容を600文字ほどで記事化します。今回は、ゲストにエシカル協会代表の末吉里花さんを招き、「エシカルの新潮流」と題して講義してもらった内容を、五十嵐 有沙さんの視点で振り返ります。
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一般社団法人エシカル協会代表理事の末吉里花さんは11月8日、「エシカル消費」をテーマにセミナーを開いた。「消費者の選択が環境破壊へとつながる」「日本人は平均1年間に10kgの服を買い、9kgを捨てている」など、渾身のメッセージを届けた。(五十嵐 有沙)
末吉さんは消費が社会に及ぼす影響について話した。大量生産・消費型の産業による環境破壊を止めるためには、「エシカル消費の価値観を醸成していくことがカギ」と断言する。
消費は個人的な営みではなく、環境、社会、未来に影響を与える行為と強調した。末吉さんがエシカルに関心を持ったのは、キリマンジャロを訪れたとき。日本から遠く離れた場所ではあったが、氷河が消滅しかけている現状から目が離せなかったという。
末吉さんは自身が好きであった、ファッションから環境への負担を考えるようになった。日本人は1年間に平均10kgの服を買い、9kgを捨てている。、消費者としての自覚を持つべきとし、こう伝えた。
「環境問題だけにとどまらず、人、社会、地域におもいやりのあるお金の使い方を考えてほしい」
執筆者:五十嵐有沙
群馬県出身。大学では社会福祉学を専攻。今年の夏、犬殺処分ゼロを目指し活動しているNPOでのインターンを経験。そこで人間の身勝手さゆえ奪われる命の尊さを知った。大学のボランティアセンターに所属し、被災地への支援活動や食品ロス削減に向け行政と連携した啓発活動に取り組んでいる。様々な分野の社会課題に注目し、それらは互いに連鎖していると考え、日々全力で活動に取り組んでいる。