オルタナS早稲田大学高野ゼミ支局は1月6日に岡山県倉敷市児島のジーンズ工場を訪れました。お世話になったのは、外国人からも絶大な人気を誇るジャパンブルー。格安のジーンズが多く存在するなかで、ジャパンブルーがなぜ多くの人々を魅了するのか、広報担当の木村さんにお話を伺いました。(早稲田大学高野ゼミ支局=吉岡 遥菜・早稲田大学文化構想学部4年)
ジャパンブルーは1992年に当初テキスタイルメーカーとして創立されました。数年後、年代物のジーンズが人気を博し、品薄状態になっていたために、旧式の織機で織られた当社のデニムを使用したレプリカジーンズが多数作られました。
このクオリティが多方面から評価を受けており、現在まで続くプレミアムジーンズの礎になりました。旧式の織機は一般的に大量生産に使われる織機に比べると圧倒的に効率が悪く、修理をするにも部品がなく、多くの労力が必要になります。
しかし、旧式の織機で太い糸をゆっくり力強く織り込まれたデニムで作られたジーンズは、丈夫で使い込むほどにその人ならではの味が出てくるのが特徴です。「10年着続けられる普段着」を目指し、一日でも長く穿いてもらえるよう、日々ものづくりをしている、とのこと。
ジャパンブルーで働くスタッフに共通することは「ものづくり」が大好きだという気持ちだと木村さんはおっしゃっていました。デザイナーを持たないジャパンブルーは、毎シーズンのコレクションをスタッフが研究を重ねてデザインしており、自分の声が服にそのままに反映されるとのこと。また、熟練の職人から、若手への技術の継承にも力を入れています。
ジーンズ製織工場や縫製工場、そしてオフィスからは、従業員の「ものづくり」が好きという気持ちがあふれ出ていました。全国的にも日本の工場は、海外の安い工場に圧されて厳しい状況にある中で、それを感じさせないような活気に感銘を受けました。それがジャパンブルーのジーンズが多くの人を魅了する秘訣だと感じました。
日本で熱い思いを持って大切につくられたジーンズを、何年もかけて自分の手で育ててみると、何気ない生活が少し豊かになるかもしれません。
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