日本環境法律家連盟を中心とした環境系3団体と、ホッキョクグマ一頭、民間人108人は16日、電力会社11社を相手に、国内初となる「シロクマ公害調停」を申請した。これは、過剰なCO2排出を公害としてとらえ、電力会社に原発なきCO2削減を求めるものだ。CO2の過剰な排出を公害としてとらえるこのような申し立ては国内初となる。

申請人は、日本環境法律家連盟、NPOツバルオーバービュー、緑の未来の3団体と日本人76人、韓国人32人、ホッキョクグマ1頭だ。籠橋隆明弁護士(日本環境法律家連盟)はこの調停を通じて「温暖化問題に対して最も責任ある者を明らかにしたい」と語る。

相手方は東京電力、中部電力、東北電力、関西電力、中国電力、九州電力、北海道電力、北陸電力、四国電力、沖縄電力、電源開発の11社だ。日本の温室効果ガス大口排出事業者上位30位に入り、石炭火力発電所等において大量のCO2を排出している。

CO2の過剰排出が公害として認められるのか、今後の動向に注目したい。(オルタナS 猪鹿倉陽子)