数日前、サケの大量死は「クルマのタイヤ」によって引き起こされていた!という衝撃的な記事が目に飛び込んで来ました。毎年秋になると、ギンザケは海から生まれた淡水の小川に戻るのですが、数十年前から太平洋岸北西部で、都市部の水路を泳いでいる間に多くのギンザケが死んでしまうことが観察されていて、場所によっては戻ってきたサケの40~90%が産卵の機会を得る前に死んでしまうことも。

今回、科学者たちはこのサケの死の原因が、タイヤのゴムに使われている成分がオゾンと反応して毒性の化学物質を作り出していることにあるという研究を発表。タイヤのゴムによって汚染された雨水が排水から水路に流れ込んで、サケを殺していたのです。(高柳 豊=カエルデザイン クリエイティブディレクター)

多くのタイヤには6PPDと呼ばれるゴムの劣化防止の目的で添加される成分があって、その6PPDが大気中のオゾンと反応することでサケを死に追いやる化学物質を作っていたということが判明。研究者によると、この毒性の化学物質は、サケだけでなく他の水生動物にも有害である可能性が高いと言っています。

この6PPDという添加物が一部の国のみに流通するタイヤに限定的に使用されているとは考えにくく、当然、日本で使われているタイヤにも含まれていると思われます。

この有害物質は早急に禁止されるべきだし、そうなると信じたいですが、それとは別に、タイヤはとても大きなマイクロプラスチックの元凶でもあることを知る人は少ないと思います。

海のマイクロプラ、タイヤ由来が28%

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