社会起業大学新学長に就任した林 浩喜さん 写真:川畑 嘉文

新生・社会起業大学の基本思想とは?

人は自分の才能を生かして誰かの役に立った時、最も深い喜びを感じる。これは私たち社会起業大学の根底にある思想です。私が新生・社起大の学長になったのは、この思想を広めるという私自身のミッション(使命)を率先して果たさねばならないと思ったからなのです。

起業の成功・失敗は、売上や利益だけで測れません。自己ミッションを知り、一人ひとりが果たすべき社会的役割の実現に向かって努力することが何よりも大切です。その結果として、世の中を大きくかえうる社会起業家が生まれるものと考えています。

外食起業で規模を拡大したその先にあったもの

かつての私は「規模の拡大」こそが成功だと思っていました。会社を大きくすることにやりがいを見い出し、利己的に働いていました。そんな経営を約20年続けてきましたが、徐々に違和感を覚えるようになりました。常に前年のデーターとの対比に追われ、まさに際限のない世界にいました。「このまま一生これを続けるのか」と。

その違和感は時間が経つごとに大きくなり、実は、経営者である私自身が仕事へのモチベーションを維持することが困難になっていたのです。自分が作った会社は、規模こそ予想以上のレベルまで成長し、納税義務も果たし、十分に雇用も創出していました。

でも社会に貢献しているという感覚はあまり持てませんでした。がむしゃらに走り抜けている間に気づけば人生の折り返し地点を過ぎ、今度は社会にお返しする番ではないか、という思いは日に日に募ってゆきました。

そして、結果的に手塩にかけて育てた我が子のような会社を他の方に委ねることになって2年後、社起大との偶然の出会いから社会起業家という新しい概念を知り「これぞ自分の歩む道」と確信するに至りました。

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