——先の衆議院選挙では、戦後最低の投票率でした。

青木:若者だけでなく、どの層も投票率が下がっています。国民全体が下がっているので、切り口を柔軟に変えて、高校生、大学生、社会人それぞれに関心をもってもらうきっかけをつくることが必要です。

衆議院選挙の前に、全国を周り、1300人以上の高校生に政治に関するインタビューを実施しました。気になったのは、1300人の中で、現政府に対する発言が出てきたのは300人ほどだったことです。

多くの意見は、家庭環境や学校のルールを変えてほしいという身近なことでした。日常生活に政治のコミュニティが入ってこないので、政治に無関心になってしまうのです。

彼らもすんなり入ってこられる仕掛けを作りたいと思っています。

——それは、どのような仕掛けでしょうか。

青木:国会議事堂で、高校生100人と国会議員とで討論できる機会を作っています。集まってくる高校生は政治に関心の高い人だけでなく、「テレビに出ている国会議員に会いに行けるから」という動機で参加してくる人もいます。

この討論会の後、参加者から、「討論した議員さんがテレビに写っていたから、ニュースを見る時間が増えた。面白くて、気付けばニュース番組が終わっていた」という感想を頂きました。

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