JICAは、2006年から4年間、ホンジュラス西部地域にてFOCALを実施し、対象地域の市連合会とその構成市に対し能力強化支援を行ってきた(フェーズ1)。その結果、地域開発プロセスの知見が自治体に蓄積され、計画段階から住民ニーズを踏まえ、事業を実施できるまでに至った。現在は、フェーズ1で確立した能力強化のプロセスを、ホンジュラス全土へ普及・定着させようとしている段階だ(フェーズ2)。

ホンジュラスには298の自治体があり、2013年5月の時点で127の市がFOCALに参加している。プロジェクトの主な対象となるのは、全体の8割を占める人口1万人以下の規模の小さな市であり、比較的住民を巻き込みやすい。

有本さんは「FOCALは、優秀な自治体だけを対象にしたプロジェクトではない。普及や定着と言った場合、各自治体間の意識の差を埋め、彼らをいかにモチベートしていくかが難しいところ。『自分たちの町は自分たちの手で良くしよう』と彼ら自身の意識が変わらなければ、FOCALは付け焼刃で終わってしまう」と語る。

研修の様子

改革は改善の積み重ね

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