そんなLinkWattを立ち上げたのは、途上国の暮らしを日本の技術で改善することを目的とした「See-D Contest」に参加した大手電機メーカーの技術者、デザイナー、コンサルタントたち。途上国の未電化地域に新しい形で電気を提供したいと思い、太陽光や手回し充電とは異なるコンセプトで製品企画を始め、堂々の優秀賞を勝ち取ったのです。

コンテストが終わった後、本格的にビジネスとして立ち上げる準備が始まりました。ビジネス立ち上げにあたり、中核を担っているのが井上さんと飯田さんの二人。

「学生の頃から、援助ではなく、途上国が自律できるような形を目指したいと考えていました。現在の仕事で直接関わることが少ない中で、See-D Contestに参加をしたことをきっかけに、学生時代の想いの実現に向けて活動を始めました。」という井上さんはIBMで働くコンサルタント。

そして半年前に加入したのが、同じくIBMで営業として働く飯田さん。井上さんと同様、途上国での活動に興味があった飯田さんがある講演会に参加したところ、「IBMの人が関わっている面白いプロジェクトがある」と紹介され、それがLinkWattでした。

このように、LinkWattの活動を支えているのは、本業の中で力をつけたエンジニアやデザイナー、ビジネスのプロ。そして仕事の中で活かしきれない高い志を、それぞれが集まることで新しいモノにつなげる。こうした気持ちとスキルの両立がLinkWattの原動力となっています。

■技術と文化を組み合わせて、途上国の人々の自律を

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